(1)注釈
プログラムを書いて,後から見たら,
何を書いてるのか,分からなくなってしまったり,
他人が書いたプログラムを見ても,
何をやっているのかがわからないケースがあります。
このようなことがないように,
あらかじめ注釈(コメント)を書いておきましょう。
通常のプログラミング言語には,
この注釈を記述する方法が必ず用意されています。
注釈は,プログラムの処理とは関係ありませんから,
コンパイラに対して,
「この部分は,コンパイラには関係ありません」
という指定が必要です。
Cの標準では,この範囲を”/*”と"*/"で囲みます。
[例] /* これは注釈です */
なお,C++では,"//"移行,行の終わりまでを
注釈とみなすのが標準です。
(2)型宣言とサイズ
データの型は,その種類とサイズからなることは
前述しましたね。サイズ指定は,たとえば
long int A; /* intは省略しても構わない
*/
short int A;
とします。
単にint A; と書くと標準のサイズがとられます。
標準のサイズがshort(16bits)かlong(32bits)かは
処理系によって異なります。
マニュアル等で確認しましょう。
特に,整数,文字の場合,unsignedの指定があります。
指定がない場合,
■整数(short) -32,768〜32,767
■文字(ASCII) -128〜127
unsignedを付けると,
■整数(short) 0〜65,535
■文字(ASCII) 0〜255
なお,文字コードの大小比較を行う場合,
unsigned charとする方が無難です。
また文字には,8bits,16bitsがありますが,
これはコード系によって異なります。
Visual C++ではUnicode 16bits,ASCII
8bitsです。
浮動小数点には,
Float(32bits),double(64bits)がありますが,
倍長(long double:128bits)が可能な 処理系もあります。
逆に言うとできない処理系もあるということです。
(3)定数のサイズ
定数のサイズを指定するには,
以下のような接尾子,またはこれらの組合せを
定数表現の後に付けます。
@ u, U(unsignedの意味)
A l,L(longの意味)
B f,F(floatの意味)
[定数表現の例]
■整数(short)
10進数表記 1234 -12
16進数表記 0x1E40 0xABCD
文字定数表記 ‘A’ ‘B’ (1文字であることに注意)
■符号なし整数(unsigned int)
10進数表記 1234u 24U (負の符号が許されない)
16進数表記 0x1E40U 0xABCDu
文字定数表記 ‘A’ ‘\41’ (1文字であることに注意)
■倍長整数(long) 10進数表記 1234L -24L
16進数表記 0x245140L 0xEFDFA0ABC2L
■文字(char)
10進数表記 32 64
16進数表記 0x20 0x41
文字定数表記 ‘A’ ‘あ’ (1文字であることに注意)
■倍精度浮動小数点(double)
(接尾子が付かないことに留意)
指数部なし 123.4 -23.5
指数部あり 1e+3 -1.5E-5 (1e+3は1×(10の3乗))
■単精度浮動小数点(float)
指数部なし 123.4f -23.5F
指数部あり 1.5e+3F -1.5e-5f
■倍長倍精度浮動小数点(long double)
指数部なし 123.4L -23.5L
指数部あり 1e+3L -1.5E-5L
なお,小文字のエル(l)は数字の1と間違えやすいので,
大文字Lで記述しましょう。
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